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自作の醍醐味 第七回 +12Vの2系統、1系統の使い分け
 最近、PC電源でよく見かけるものとして「12V2系統」というのがあります。

さて、これって一体何なのでしょうか?

パソコンの能力・速度がどんどん上がっている中、消費電力も著しく上がっています。
そして大きな変更のあった時期として、それまでのCPUは5Vの電気から
マザーボード上でコア電圧を作り出していましたが、PentiumV→Pentium4になった際に
12Vの電気から作り出すように変更された時期があります。
これは、Pentium4が非常に大きな消費電力であった為、
小さな電圧で供給するには電流が大きすぎてしまう為です。
大きな電圧で供給すれば、電流は少なくて済みます。
 具体的な数値をあげて説明すると、下記のようになります。

例) CPUが60W使うとすると、オームの法則により電力=電圧×電流なので
 ・5Vの場合
  60W=5V×電流 → 電流=12A
 ・12Vの場合
  60W=12V×電流 → 電流=5A

AMDのCPUもAthlonXPで12Vを使うように変更されています。
※一時期のマザーボードには、同CPUでも5Vを使う物もあるようです。

そして現在、CPUの消費電力は増える一方です。
更に、グラフィックボード(以下VGA)の能力も向上しており、
その消費電力も非常に大きくなってきました。
PCI ExpressのVGAにおいては、上位モデルには別途VGA用6pinコネクタを
必要とするようになり、ますます12Vの需要が増えます。

そこで考えられたのが「12Vを2系統に分ける」です。

元々この発想は、EPS規格において複数CPUを使う際に、
それぞれのCPUに別々に12Vの電気を供給する事により、
電流負荷を分散し安全化と安定化を図る目的で考えられたものです。

これにより、+12V2をCPU専用とし、その他を+12V1で供給するという
「12V2系統」のATX電源が生まれました。
※EPS規格ではV1がCPUでV2がその他です。

ここまでが12V2系統が生まれた経緯と理由です。

 しかし、必ずしも「12Vが2系統の方が優れている」とは限りません。
なぜならそれは電源の容量と使用環境の消費電力に関係してくるからです。
 例えば、400W(定格)の電源があり、12Vの仕様が25Aだったとします。
CPUに消費電力10Aのものを使った場合、12V1系統では残り15Aがその他で使えます。
12Vが2系統で、12V1=13A,12V2=12A だった場合には、
CPUは12V2から供給するので12V2が2A余ります。
一方その他の機器は12V1の13Aしか使えません。
12V2の余った2Aを利用できないのです。
しかも、定格400Wクラスの電源で使用できる消費電力のパソコンであれば、
1ラインへの電流の集中に関して、安全面で危惧する必要はほとんどありません。
これが500W,600Wの電源になると、1ラインへの電流の集中が起きやすくなるので
12V2系統の方が良い場合が増えてきます。
※あくまで「その容量が必要な環境の場合」です。
 600Wの電源を消費電力300Wの環境で使っても、上記は当てはまりません。

つまり、どちらにもメリット・デメリットはあるので一概にどちらが良いとは言い切れません。
そのような中、12V1系統でも12V2系統でも、スイッチひとつでどちらにもできる電源や
自動で切り替わる電源 もあります。

【+12V 1〜2系統切替スイッチ付電源】
SILENT BLUE JAPAN530 / 630
SILENT BLUE JAPAN DELUXE 530 / 630
【+12V 1〜4系統切替スイッチ付電源】
TAO-680P7
TAO-750P7
【+12V 1〜6系統オートセレクトシステム電源】
TAO-1000WP10RZ
TAO-1200WP10RZ

まずはお使いのパソコン環境、特に消費電力を把握するところから始めてみてはいかがでしょうか。



第一回 CPUアップグレードについて
第二回 そろそろ組み立ててみたいLGA775!!
第三回 そろそろ組み立ててみたいLGA775!!<組立編>
第四回 12Vを2系統に分割した電源について/SLI(VGAカードを複数枚での使用)等について
番外編 BTXについて
第五回 PentiumDおよびXEについて
第六回 「電源の比較検証」を自分に生かす為の注意点
第七回 +12Vの2系統、1系統の使い分け
第八回 Intel(R)の新CPU「Core 2シリーズ」について
第九回 「Core 2シリーズ」対応のマザーボード等について
第十回 「Intel 新CPU Core 2」が与える自作PCへの影響
第11回 「Core 2シリーズ」の対抗馬AMD
     
   
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